白バラ認証制度の流れ
白バラ認証牧場となるためには春・秋2回の巡回審査と、年末に行われる認証審査に合格する必要があります。
牧場が認証されるまでの流れを見てみましょう。
酪農家の取り組み
酪農家は日々、安心・安全で美味しい牛乳を生産するために、牛舎内の衛生管理やエサとなる飼料の管理、チェックシートの記載など、さまざまな取り組みを行っています。
年に2回の巡回審査
春と秋の年2回、認証審査表をもとに公的機関と大山乳業農協の専門職員が、各牧場を巡回審査します。
巡回審査では、38項目のチェック項目とその中でも重要管理点に指定している11項目について、客観的に審査を行います。
認証
認定基準
① 年2回の巡回審査でいずれも得点が75点以上
② 重要管理点11項目が2回ともすべて適正
上記の基準を満たした牧場は、年末に 行われる認証委員会にて最終審査を受け、「白バラ認証牧場」に認証されます。
白バラ認証制度の
重要管理点
認証制度でチェックする38項目の中でも、特に守るべき重要な11項目を重要管理点と呼びます。1項目のうち1つでも基準に満たなかった場合、審査は不合格となってしまいます。
それでは重要管理点の11項目を見ていきましょう。
乳温、洗浄、排水の確認と記録
牛から絞った生乳の温度管理、機器の洗浄記録、洗浄液がタンク内に残っていないかなどを記録する「衛生管理チェックシート」の項目がすべて記入されているかどうかを確認します。
ミルカー・バルククーラーの衛生管理
搾乳の際に牛の乳房へ取り付けるミルカー、絞った生乳を溜めておくバルククーラーが適切な洗剤で洗浄されているかを確認します。
ミルカー・バルククーラーの点検整備
年に1回程度の頻度で、ミルカー・バルククーラーの点検整備が行われているかをチェックします。点検のチェックシートまたは整備業者の点検記録を確認します。
処理室の整理、整頓、清掃
ミルカー・バルククーラーのある生乳処理室が整理整頓され、清掃が行き届いているかを確認します。
病気を治療した牛の安全管理
病気の治療のため、薬剤を投与した牛の生乳が出荷されないように、他の牛と区別して管理しているか確認します。薬品にはそれぞれ出荷制限期間が設定されており、毎回全ての牛乳は受け入れ時に、薬品が残っていないことを検査しています。
衛生管理区域の設定と表示
牧場内の生乳生産に関わるエリアを衛生管理区域として設定し、明確に区分されている事を看板等で表示しているかを確認します。 また、衛生管理区域に関係者以外が立ち入らないよう表示を行います。
農場訪問記録簿の設置と表示
関係者以外の訪問者が日時・目的等を記入する記録簿が設置され、きちんと記入と消毒がされているかを確認します。
入場時の防疫管理
外部からの病原菌が牧場内に入らないように、踏込消毒槽等が設置されているかを確認します。
また、汚れた消毒液が定期的に交換され、清潔に保たれているかも確認します。
飼槽、水槽の定期的な清掃
牛の飼料を入れる飼槽や、水を入れる水槽が定期的に清掃され、清潔に保たれているか確認します。
農薬・駆除剤等の記録と保管
飼料用の畑へ使用する農薬・駆除剤の使用が記録され、きちんと保管されているかを確認します。使用量も基準値以内であることを確認します。
緊急時の通報ルールの作成と表示
家畜感染症の発生など、緊急事態発生時に速やかに通報できるルール作りと、獣医師・家畜保健衛生所などの連絡先の表示がされているか確認します。
ミルカー
牛の乳房には4本の乳頭があり、各乳頭から乳が出ます。ミルカーは4本の乳頭に取り付け、搾乳を行う時に使う装置です。使用後は洗剤を使用し、洗浄殺菌します。
バルククーラー
一般的に、ステンレス製のタンクと溜めた生乳を冷やすための冷凍機からなる生乳の貯蔵装置です。内部には撹拌のための羽根がついており、大山乳業農協からタンクローリーが 回収に来るまで、生乳が一定以下の温度になるように常に冷やし続けます。
畜舎用換気扇
乳牛は暑さに弱く、牛舎内が高温になると体調を崩すことに繋がります。気温が高くなる夏場には、常時換気扇を回し牛舎内が高温にならないように気を付けます。